イプセンの1920年代の作品です。
「For my Mom,who thinks Ipsen is cool.」
という献呈辞ではじまるシーファー社の「Scandinavian Art Pottery」は北欧の陶芸好きにはたまらない本ですね。
中には「情報に誤りがある!」などと言う人もいるみたいですが、これが出版された2000年には、今ではそこらじゅうに転がってるコピー&ペーストのネット情報はあるはずもなく、これだけの情報量を一冊にまとめ上げたものは、当時ウェグナーも知らずにこの商売を始めた私にとってはバイブルでした。
お客さんに「パルシュス」を探してほしいと言われたのが、北欧陶器にはまったはじめの一歩。
現地では「パルシュス」ではなく、「パルスフス」と発音するのを知ったのも、小さなメモ帳に主な陶房のマークを全部メモ帳に写して、フリーマーケットを渡り歩いたのも、店を始めた当初のころです。
余談でしたが、IPSENという陶房はその本で始めた知ったわけですが、現地で探すとあまり好みではないデコラティブな物ばかりで、長い間スルーしてきました。
今回、「おっ、これいいね!」とおもったのが、正にCOOLと思えるイプセン!
調べてみると(まあ、ネット情報が多いですが、、、)1843年スタート、1955年に閉鎖のようです。
ただ、興味深いのは凄い人物たちがこの陶房に関わっていたことです。
デンマーク陶芸の先駆者的なThorvald・Bindesbollをはじめ、なんとアクセル・サルト。
ボーデ・ウィルムセン、アルネ・バン、ジョージ・タストラップ。
他方面にすすんでいますが、なんとなんと、現在では超有名どころのジョージ・ジャンセンや、
ブロンズなどのユスト・アナセンなどもここでフィギュアを作成していたようです。
これだけの錚々たる面子を揃えながら、意外なほど早く閉めているんですね。
本当に奥深い北欧デザインです。。。。
I think Ipsen is cool!