カテゴリー別アーカイブ: 買い付け報告 2006

//買い付け報告(コペンハーゲン編)//2006.11.14

以前このコラムをアップしたのが一ヶ月前。。。 もう今週末には買い付け分コンテナ入荷有り。 入荷の前にコペンハーゲン編を書き終えなければ、皆様に今回入荷分の家具の一部をOTHERのページで見てもらえない! すっかり秋めいて、京都にも遅ればせながら紅葉観光シーズン到来しております。観光ついでにお店の方にも足を向けていただけたら幸いです。 といいながら、ありがちな構図、コペンハーゲン。 今回はクリスチャンハウン駅から直ぐのお宅にお世話になりました。 北欧のホテルは高い!大分前に色々探し回りましたが、怪しげなビジネスホテルでも一泊10000円はくだらない。買い付け旅で高級ホテルに泊まるほど儲かっていないので、以前からデンマークのB&Bシステムを利用しています。個人宅の空いているお部屋を間借りするので、裸で部屋中を歩き回ること(笑)は出来ませんが、私は気に入っています。 06111401.jpg ネット予約の為、ホスト(御主人)の指定は出来ません。 ある種の賭けです! 以前などはそれこそ独房のような狭い部屋に閉じ込められた事もあります(笑)。中にはそれこそ100年以上前に建てられた立派なアパートの一室。背丈の2倍はある高さの天井には装飾。歩くとぎしぎしなるような床でも、雰囲気でカバーできるようなお家など。皆さん英語が堪能なのでコミュニケーションも取れます。ホストの皆さんも色々。ペットとの付き合い方を教えてくれた人、アンティーク好きなご主人に秘密のお店を教えてもらって、お宝にめぐり合った事も。。。。。 北欧の中でも特にデンマークに愛着を感じるのは、こういった人たちとの交流によって、お国柄やデニッシュデザインの根源のような物が見えてくるからかもしれませんね。 06111402.jpg 上の写真は、ご存知内の看板息子(?)びーじぇね君(本名HOPTIMIST)をデザインしたEHRENREICHのカエルバージョン(?!)。しかも!なんと!オリジナルボックスつき!!!早速購入と思ったのですが、思わぬ高値が!「こいつ足もと見やがって!」と思いつつも、しっかり店の思惑にはまりつつあったのですが、ここは懐かし80Sバブル時代の日本ジンじゃーあるまいし。こちらも、どーせ次回まであるだろうと、ここはバイヤー魂を燃やし我慢です。でも、びーじぇね君がオリジナルボックス付きで売っていたら、それ以上の銭はたいてでも買っていただろうなー。 隣の写真はこのコラム定番の北欧まずい料理。今回せっかくホストのオバちゃんに紹介されていったのですが、どれも塩辛い!前菜盛り合わせの様なものだったので、せっかくワインも頼んだのに。。。。それをぐっと飲み干し10分足らずで退場。隣のピザ屋さんのお持ち帰りのパスタの方が何十倍も美味しかった。つくづく美味しいレストランには縁が無いなーと。次回はたまに行く美味しいお店紹介しますね。 買い付けた家具達はotherのページで! デンマーク編終 06111403.jpg

//買い付け報告(ストックホルム編)//2006.10.12

駆け足でストックホルムへ! いつもより細くなってしまったプチプチはストックホルムで無くなってしまう事必至! 朝9;30ヘルシンキ発ストックホルム9:30着!と言うこれまた便利な便!ここに来て時差をも見方に。 昼前にストックホルム市内ホテルにチェックイン。 早速街中へ!ヘルシンキと同様良い天気! 日陰は少し冷えますが日向ではTシャツ一枚でも大丈夫。色々なお店の状況を見ましたがどこに入ってもBERSAを進められます。あるディーラーは日本人はグリーンが好きだと勘違いしていて、他の種類のグリーンのモチーフの食器を勧めてきますがこれまた値段が合わずに断念! もう、なかなかリンドベリは見つけるのが難しく高騰しているので、その他可愛い50-70年代の食器たちを中心に集めてきました。 06101201.jpg 今回、いつもお世話になっているディーラーが自宅に色々用意していると言うので早速お邪魔しました。自分は用意があるから、駅からも近いし歩いてこれるよ。とのことだったので、中央駅から5-6駅目くらいで下車し早速お家まで。たかだか10分ほど電車に乗っただけなのに、どこか日本の軽井沢などの避暑地を思わせる雰囲気。林の中にぽつぽつと大きなお家が並んでいます。街中であればお目当ての通りを見つけ、番地を見ながらあるけば10番くらい直ぐですが、一戸一戸のお家が広いので10番下がるのに一苦労。やっと見つけたお家も庭つき一戸建。でかい!羨ましい!招き入れられ、見たのは1800年代のアンティック椅子に囲まれた10人は座れるかと言うほどの大きなダイニングテーブル。上には一面お目当ての物が!用意していてくれた軽食とスウェーデンの味気ないビールを飲みながら、とても状態の良いSPISA等など。色々仕入れましたよ。 06101202.jpg 週末はマーケットへ。 土曜日のマーケットは午前中には見終わったので、午後からナショナルミュージアムへ。リンドベリ展を見に行きましたよ。 ディーラーも言っていましたが、普段からリンドベリを追っかけている者にとっては少しボリューム不足。 ただ、リンドベリの当時のビデオが映っており、想像していた通りのしゃべり口だったのには驚きました。 この展示に60SKK払うのに対し、ミュージアムのコレクションと常設展はタダ。 素晴らしい絵画コレクションと、スウェーデンの歴史が現れている工芸品や至宝の数々。現代スカンジナビアンデザインを中心としたプロダクトデザインの展示は、とてもまとまっていて素晴らしく必見です!!! 06101203.jpg 日曜日にはディーラーに教えてもらった郊外のフリーマーケットへ。中央駅から電車で40分。バスで10分くらいだったでしょうか?ディーラー自身もその土地のことは詳しくなかったので現地で聞いてみなさいといわれ、一抹の不安を抱えながら行きましたが見つけることが出来ました。この日もとても良い天気。郊外のとても静かな大学のような場所のなかにある一つの講堂が会場です。たまたま駅であったおじさんがこの会場にも!またあったね!と話し掛けると、彼はどうもボーイスカウトグッズを色々なマーケットを回って探しているよう。また、このおじさん、変わった物探しているなと思いましたが、そういえば先日ディーラーのお家に招かれた時見せてもらったのは、サンタクロースの絵の書いてあるグラスのコレクション。彼女はクリスマスグッズを集めていると言っていた。以前デンマークで友達になったおじさんは古いバイオリンと剣道の面(?!)を集めていた。静かな田舎にある講堂。とても良い日和。毎週末こういったマーケットを渡り、好きなものを集める。集める物は名も無き物。うーむ、、、、何かまたとても奥深い道の入り口を見てしまったような。。。。。私とおじさんの話を聞いて、近くのおじさん達も話しに加わりすでに会話はスウェーデン語に。楽しそうに語っている彼らを横に、マーケットの開場時間。おじいちゃんもおばあちゃんも皆、怒涛のように会場に入っていくのでした。 //ストックホルム編終// 06101204.jpg

//買い付け報告(フィンランド編)//2006,9.30

今年の京都の夏も暑かった!やはりこの暑さではお客様の足もなかなかうちのような田舎の小さなお店にはむいてこないようでしたが、やっと暑さも退け京都散策も心地良い季節になってきましたね。この良い季節に京都のお店を閉めて買い付けに行くのももったいないような気もしますが、買い付けに行ってまいりました。 中でも最初のフィンランドでの日程がきつかった!到着が午後3時過ぎ。1日目はあっという間に終わります。翌日の2日目買い付け。3日目の6時までパッキングを終わらせて郵便局まで持っていかなくては、4日目朝9時のフライトで全部スウェーデンまで持っていかなくてはいけません!今回はラッキーな事に午後2時半くらいに到着しました。いつもは一番最後に別のところから出てくるプチプチ(梱包材のこと)が、シルバーメンバーズカードのおかげかコロ(キャリングケースの事)といっしょに最初にベルトコンベアーに載ってきました。観光ツアーの日本の方々の注目を浴びながら、プチプチを取り出し、さっさとヘルシンキ街中行きのバスに乗り込みます。フィンランドももう九月中旬になると、既に日本の2足くらい速く秋模様。綺麗に色付いている木々もありましたが、このような急ぎ足の旅程の為、余り良い写真がなくてスイマセン。 06093001.jpg ぎりぎり滑り込みで最初のディーラーに間に合った!貴重なブラスプレートを見つけ歓喜!1940年代にタピオウィルカラなど4人がフィンランドのシルバーメーカー・ティランダーが開催したデザインコンペ時に創られた物で数に限りがあり、特にそのコンペで勝ったタピオのシルバーデザインのものはそれこそオークションでは、凄い値段のつくものです。今回の物はその時代に近い物で日本でいう民藝チックなデザインプレートが欲しかったのです。ここで最初のディーラーに滑り込めたのが後にとても有意義だったと思いました。 この夏ヘルシンキは暑い夏の日が続いた様です。ただ、私たちが追っているこの辺りの品の数量が極端に少なくなって動きがとても悪く、現地ディーラーやコレクターも嘆いていました。輪をかけて先日開催されたオークションでビルガーカイピアイネンの大皿に19000ユーロの値がつき高騰振りが話題になっていたようです。 06093002.jpg ヘルシンキの暑い夏の日と同様、日本からの観光熱とヌルメスニエミポット購買熱は暑いようで、ディーラーもフリマで安く見つけた物を10倍以上でうったと、喜んでいました。(たしかにそこまで安く見つける事はほぼ不可能ですけどね。)やはり、あの映画のおかげでしょうか?街中にあるというモデルになったレストランをたくさんの人が見に行っているようですよ。私がいつも留まっている、とてもじゃないけど良いホテルとはいえないようなホテルにも、たくさんの日本からの方がいてびっくりです。 写真はわざわざヘルシンキから日本にバナナを送るわけでは有りません。梱包し終わったカートンたちです。現地アンティークディーラーたち御用達のバナナボックス。一番お手軽に手に入れることが出来、一番丈夫な箱です。カートンの上部と下部に穴があるため送る時には多少の加工が必要ですが、これで送るのがちょっとした買い付け時のコツです。予定通り3日目の3時くらいに郵便局に届けほっとしたところです。これから起こる事件が有るのを知らずに。。。。。 06093003.jpg まだ、夕方まで時間が有ったので、あと1-2個良い物があったらハンドキャリーで持って帰ればいいくらいの勢いで最後のディーラーに向かいました。以前ヘイッキ・オルボラ経由でオイバトイッカのプレートを紹介してもらったディーラーのところです。なんと、写真の「物」が。。。。。実はチラッと1-2個出ていただけだったのですが、週末にマーケットがあるというので梱包しているのを無理やり全部解かせ確認すると写真のような感じ。フィンランドのMTV(あのMTVなのか、そういう会社があるのかはもう私には関係ありません)のプロデューサーのおばあさんが以前アラビアに勤めていてコレクションしていた物を、そのプロデューサーが処分したいと言う事のようでした。それこそ、見る人が見たら分かるのですが、ミカエルシールキンというとアラビアで動物のオブジェ//アウネシーメスというとそれこそため息の出そうなほど美しく薄い白磁を使った作品//ビルガーカイピアイネンというとやはり装飾のお皿やドローイング。そんな中、彼らの初期1940年代中心のもので、さほど知られるところではないと思いますが、それこそ力強く美しく、若い力があふれてくるような作品ばかりです。ヘレナティネルのこれまたレアな美しいオブジェやおまけにカイフランク(カイフランクがオマケに見えてきます)。これまで待ちわびた、キリッキサルメンハーラの作品!これを買い足すのにかなりの予算オーバーと、その後のパッキング地獄を容易に予想できるのですが、即決!即攻、銀行に駆け込み、ディーラーにホテルまで送ってもらい6時の郵便局に間に合わせました!//フィンランド編終// 06093004.jpg

//買い付け報告(コペンハーゲン編)//2006,7,15

京都は祇園祭の真っ最中。 京都特有の蒸し暑さに加え、何万人という人出から醸し出される熱気で、街中は蒸し風呂状態です。 私達は人ごみを避けるため、四条通や烏丸通は避け、中心より少し西を回ります。 鉾も集中していますし、雰囲気も十分味わえます。 こんなにも蒸し暑いと、北欧の夏がまた恋しくなってきますね。 今回コペンハーゲンで珍しく週末を絡めたスケジュールだったので、ゆっくりフリーマーケットめぐりもしてきました。 06071501.jpg すがすがしい気候、澄んだ青空の下。いいですね! 特にデンマークでは色々な場所で盛んにフリーマーケットが行われています。 週末や休日は街中のお店はほとんどお休み。フリーマーケットめぐりは私たち観光客にも週末のお楽しみです。 税金が高い国だからこそ、こういうところで売ったり、買ったりする事が生活の知恵なんでしょう。 もちろんエコ心も大切ですね。 鮮やかな日差しと、小さな花がとても似合うHOLMEGAARDのヴェイス達。ほんのフリーマーケットでの一コマですが、思わず微笑みたくなるような情景があちらこちらで見られます。 デンマークのお国柄、人柄が表れます。 今回仕入れた家具達はまたOTHERのページにアップしております。20F満載のコンテナ入荷ですので、紹介しきれない物ばかりです。気になるもの、お探しの物ありましたらお気軽にお問い合わせくださいね。 ::::コペンハーゲン編終:::: 06071502.jpg

//買い付け報告(ストックホルム編)//2006,6,26

うーむ。あっという間に6月も末。 このいまいましい梅雨の季節が明ければ、また地獄のような京都の夏がやってきます。 この買い付けの時にはまだ風が肌寒かったですし、まだワールドカップも始まっていなく、「日本チームの決勝トーナメント進出は一勝一分け1敗もしくは2分けで問題ないだろう!」との希望的観測のもと、 予想していたものです。 この後に向かうデンマークへの電車の中で偶然隣り合わせたオーストラリア人の希望的観測よりもはるかに私の予想の方が単に日本のマスコミに踊らされていたと、今、思い知らされている次第です。 写真は以前も紹介しましたが、ストックホルムの地下鉄プラットホームまではかなり深くまでエスカレーターで降りていきます。 06062601.jpg 特にブルーラインの地下鉄に良く見られるこの扉。 核シェルターへの入り口です。 地下鉄の駅に何箇所か設けられているようで、かなりの人数を何ヶ月か収容できる食料と水なども用意しているようです。 近世、中立国として独自の信念と政策で画期的な社会を築いたスウェーデン。 それに対し、唯一の被爆国である日本。しかも怪しげな隣国の存在。。。。 今回お世話になったストックホルム在住の方の「日本の危機意識の低さ」という言葉に、人事ではない危機感を感じます。 たまに耳をすますと、この扉の奥からなにやら怪しげな音楽が聞こえてくる事が有る様ですよ。若いバンドに核シェルターをスタジオ代りに貸し出すそうです! 大人たちのこの寛容さも、素晴らしいですね。 06062602.jpg 小さい時から釣りが大好きでもう30年近く経ちます。私ら小さい時はスウェーデンのABUといったらそれこそ手の届かない憧れのリールでした。 ふと、釣り具屋サンに入ってみると、主人の誇らしげな写真と共に、ABUの、しかも、クローズドフェイスリール(この響きが懐かしい(涙))のコレクションが並んでました。 思わず、写真一枚! 知らない人には何のことか解らないでしょうね、 スイマセン。。。。。。 しかも、何個か古いスピニングリールを仕入れてしまいました。なんか危ない傾向です。。。。。。 しばらくしたら、ビージェネが北欧アンティーク釣具屋になってたりして。。。。 カリカリカリカリカリ。。。と懐かしい響きが店中に響いて、店主がニヤついてるかもしれません。(笑) 06062603.jpg 今回街を歩いていると面白い施設を見つけました。 地下鉄、HORNSTULL駅から近い川縁にあるマーケットです。 基本的には若いアーティストや、若い子が海外から仕入れてきた物を売ったりするスペースを共有している感じの施設。 中には日本人?らしき人が、着物や小物を売っている姿もありました。彼女の着物の着方などそれこそ日本の恥をさらしているようなサイテーな着こなしでしたけど。 ただ、内装やその他共有スペースなどに、センスのない役人や地元の人たちの匂いやしがらみが感じられないとても惹かれる施設で、共感できました。 06062604.jpg DJブース! いかにも、素人が作りましたっ! て感じでいいです! お兄さんの一生懸命選曲する姿もいいです! 06062605.jpg 川べりには自由に休憩してもいい椅子たちが。 思わず買い付けしたくなるほど可愛い家具達! 06062606.jpg 内装はコンクリート打ちっぱなしベース。 照明も間接照明主体の薄暗い感じが怪しげな雰囲気をかもし出さないところがいいですね。 みんな、コーヒーやら食事をしながらとてもくつろいだ雰囲気でした。 ペンダント照明が綺麗です! これも出来る事なら買いたかった。。(涙)。。。 06062607.jpg さらに驚かせてもらったのが、 子供たちが遊ぶスペースがあること! DJブースやら、商品の品揃えやら若い子達向けかと思いきや、こういうところもしっかり揃えてくる。 でも良く考えれば、ガキ(少年たち)相手の施設でもないし、それ相応の世代を考えればべつに子供が入る事が特別でないですね。 むしろ北欧スウェーデンでは普通なのかも。 私らの場合は、どうでしょう。 若い頃はそれこそ街の繁華街に繰り出しますが、子供が出来たとたん、量販店主催の巨大ショッピングモールか、デパートの屋上でしょうか? 最初に感じたここの施設の雰囲気は自分たちが自分たちに為に自分たちのやり方で自分たちの楽しい事を実現しているからではないのでしょうか? ーーストックホルム編終りーー 06062608.jpg