YEAR:1915-1985
Style:インダストリアルアートデザイナー
北欧ミッドセンチュリーデザインを語る上で最も重要なデザイナーの一人です。
フィンランドで一番愛され、今でも絶大な支持を集めています。
現地でもディーラーたちがウィルカラデザインについて語る様は、何か特別なものを話すような、その「愛され度合い」がひしひしと感じられる口調です。
当時、デザインのオリンピックといわれていた「ミラノトリエンナーレ」。
1951年と54年の2大会でフィンランド陣が賞を総ざらえし、戦後の暗い時期、
フィンランドにデザインのフィールドから「フィンランドとは何ぞや!」と
キラ星のごとく世界中にアピールした、フィンランド3大巨匠のうちの一人。
なかでも彼のデザインは国土の90%を森と湖で占めるその豊かな自然からインスパイアーされたもの。
長い間スウェーデンやソ連(ロシア)の影響下にあった北の果ての小国フィンランド。
戦後で貧しかったフィンランド国民に勇気と力を与え、そこから湧き上がった
アイデンティティーとナショナリズムが今現在の教育大国・競争力ランキング上位国という国作りにつながっているといっても過言では無いと思います。
詳細にある写真はタピオウィルカラのデザインブック「EYES,HAND AND THOUGHT」から引用しています。
ウィルカラデザインに興味のある方は、ぜひこの本を手に入れることをお勧めします。
他デザイナーでもデザイナーに関する本はそれぞれ色々出ていますが、
この本ほど、ウィルカラに関しての記述、写真が豊富でまとまっている図録は無いと思います。