//買い付け報告(フィンランド編)//2006,9.30
今年の京都の夏も暑かった!やはりこの暑さではお客様の足もなかなかうちのような田舎の小さなお店にはむいてこないようでしたが、やっと暑さも退け京都散策も心地良い季節になってきましたね。この良い季節に京都のお店を閉めて買い付けに行くのももったいないような気もしますが、買い付けに行ってまいりました。
中でも最初のフィンランドでの日程がきつかった!到着が午後3時過ぎ。1日目はあっという間に終わります。翌日の2日目買い付け。3日目の6時までパッキングを終わらせて郵便局まで持っていかなくては、4日目朝9時のフライトで全部スウェーデンまで持っていかなくてはいけません!今回はラッキーな事に午後2時半くらいに到着しました。いつもは一番最後に別のところから出てくるプチプチ(梱包材のこと)が、シルバーメンバーズカードのおかげかコロ(キャリングケースの事)といっしょに最初にベルトコンベアーに載ってきました。観光ツアーの日本の方々の注目を浴びながら、プチプチを取り出し、さっさとヘルシンキ街中行きのバスに乗り込みます。フィンランドももう九月中旬になると、既に日本の2足くらい速く秋模様。綺麗に色付いている木々もありましたが、このような急ぎ足の旅程の為、余り良い写真がなくてスイマセン。
ぎりぎり滑り込みで最初のディーラーに間に合った!貴重なブラスプレートを見つけ歓喜!1940年代にタピオウィルカラなど4人がフィンランドのシルバーメーカー・ティランダーが開催したデザインコンペ時に創られた物で数に限りがあり、特にそのコンペで勝ったタピオのシルバーデザインのものはそれこそオークションでは、凄い値段のつくものです。今回の物はその時代に近い物で日本でいう民藝チックなデザインプレートが欲しかったのです。ここで最初のディーラーに滑り込めたのが後にとても有意義だったと思いました。
この夏ヘルシンキは暑い夏の日が続いた様です。ただ、私たちが追っているこの辺りの品の数量が極端に少なくなって動きがとても悪く、現地ディーラーやコレクターも嘆いていました。輪をかけて先日開催されたオークションでビルガーカイピアイネンの大皿に19000ユーロの値がつき高騰振りが話題になっていたようです。
ヘルシンキの暑い夏の日と同様、日本からの観光熱とヌルメスニエミポット購買熱は暑いようで、ディーラーもフリマで安く見つけた物を10倍以上でうったと、喜んでいました。(たしかにそこまで安く見つける事はほぼ不可能ですけどね。)やはり、あの映画のおかげでしょうか?街中にあるというモデルになったレストランをたくさんの人が見に行っているようですよ。私がいつも留まっている、とてもじゃないけど良いホテルとはいえないようなホテルにも、たくさんの日本からの方がいてびっくりです。
写真はわざわざヘルシンキから日本にバナナを送るわけでは有りません。梱包し終わったカートンたちです。現地アンティークディーラーたち御用達のバナナボックス。一番お手軽に手に入れることが出来、一番丈夫な箱です。カートンの上部と下部に穴があるため送る時には多少の加工が必要ですが、これで送るのがちょっとした買い付け時のコツです。予定通り3日目の3時くらいに郵便局に届けほっとしたところです。これから起こる事件が有るのを知らずに。。。。。
まだ、夕方まで時間が有ったので、あと1-2個良い物があったらハンドキャリーで持って帰ればいいくらいの勢いで最後のディーラーに向かいました。以前ヘイッキ・オルボラ経由でオイバトイッカのプレートを紹介してもらったディーラーのところです。なんと、写真の「物」が。。。。。実はチラッと1-2個出ていただけだったのですが、週末にマーケットがあるというので梱包しているのを無理やり全部解かせ確認すると写真のような感じ。フィンランドのMTV(あのMTVなのか、そういう会社があるのかはもう私には関係ありません)のプロデューサーのおばあさんが以前アラビアに勤めていてコレクションしていた物を、そのプロデューサーが処分したいと言う事のようでした。それこそ、見る人が見たら分かるのですが、ミカエルシールキンというとアラビアで動物のオブジェ//アウネシーメスというとそれこそため息の出そうなほど美しく薄い白磁を使った作品//ビルガーカイピアイネンというとやはり装飾のお皿やドローイング。そんな中、彼らの初期1940年代中心のもので、さほど知られるところではないと思いますが、それこそ力強く美しく、若い力があふれてくるような作品ばかりです。ヘレナティネルのこれまたレアな美しいオブジェやおまけにカイフランク(カイフランクがオマケに見えてきます)。これまで待ちわびた、キリッキサルメンハーラの作品!これを買い足すのにかなりの予算オーバーと、その後のパッキング地獄を容易に予想できるのですが、即決!即攻、銀行に駆け込み、ディーラーにホテルまで送ってもらい6時の郵便局に間に合わせました!//フィンランド編終//